出張日記

2009

5月9日

大学の研究室で終日、学生とゼミ。中国瀋陽市の文化複合施設のコンペを研究室全体で進めている。明日から北京へ出張なのでできるだけ案を進めておくためである。深夜2時近くまで研究室でスタディ・打ち合わせ。

事務所の車で成田のJAL HOTELへ行きチェックイン。


5月10日

ANAで10時35分成田発、13時25分北京着。そこから最近開通した空港電車で北京市内へ。

タクシーで清華大学文津国際酒店(ホテル)へ。

三宅理一、テクトの山下保博、北京の松原君と近くのレストランで夕食。


5月11日

10時、清華大学の展覧会場へ。


パネルのセッティングは清華側でやってくれるので任せっきりだが、問題なく終了していた。



11時半、北京オリンピックの会場「鳥の巣」へ。

野外照明も面白い。これも鳥の巣をモチーフにしている。


外側のフレームと内側のフレームが作り出す外観の造形は近づいていくにつれてますます複雑さを現わしてくる。確かに新しいが内部のランダムな構造体が表面の鳥の巣のフレームの存在力を弱めている。余りにも密で雑な感じがするのは否めない。


内部に入ると外部の表面を覆う網の目フレームの存在は完全に消えてしまう。フランク・ゲーリー、ザッハ・ハディドが入り混じったような空間である。


スタンドは特に目新しいものはない。コンサートホール、劇場の座席空間もプロトタイプが出尽くして、もはや新しい形は出来ないのではないかと思われるようにスタンドの空間で新しいものを作り出すのは容易ではない。むしろフィールド側を覆うテントのデザインが面白い。


6月30日に大きなイベントがここで開催されるが、その看板が面白い。プラシド・ドミンゴは世紀歌劇大師。


そこから再び外に出て屋内プールへ。外観のプラスチックなブルーの膜よりも、外光が内部のフレームを照らし出す空間が良い。


プール空間のバブルを表現した天井はやや思いつきのデザイン。アイデアが感じられない。


昼食をとり、午後2時の展覧会オープニング・セレモニーのため清華大学へ。

建築学科は中国では建築学院という。朱院長も来て記念撮影。


オープニング後、講堂で我々3人の講演会。終了後、清華大学朱院長の招待で夕食会。北京ダックのレストランへ。



夕食後、ザン教授の車で市内をドライブ。CCTVの現場へ。
ホテル棟は火災のあったまま手が加えられてない。


更に車を走らせるとすさまじいショッピングセンターが見えたので立ち寄る。巨大な広場を囲むようにしてショップが作られ広場は巨大な屋根で覆われていて、その天井は星空の大スクリーン。


北京西駅から深夜の故宮まで回り、ホテルに戻る。


5月12日

起床、朝食後、瀋陽の馬君がコンペの打ち合わせにホテルへ。12時近くまで打合せ。その後タクシーで空港へ。ANA906便14時45分発。19時15分成田着。まっすぐ大学の研究室に行き、ゼミ。深夜自宅に戻る。

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